茨城県遠足、一日目~二日目朝まで
茨城県遠足、一日目~二日目朝まで

笠間日動美術館までおよそ二時間半、日中ならこんなものかな
田舎の道沿いって野菜の直売所が沢山あるものだけど、茨城県には薪束の直売所が沢山ありました、林業が盛んなんですね、カルチャーショックです

ツツジやら陶器やらの祭りと被ったらしくて市内は大混雑、ベビーカー、老年夫婦、ご当地ソフトクリーム、そういうものを渋滞に捕まっている間に流し見ながらなんとか美術館到着

笠間日動美術館
http://www.nichido-museum.or.jp/index.html

館内は涼しくて人は少なめ、目当ての鴨居玲コーナーもゆったりと見れました、一番見たかった作品は展示されてなかったけれど、作品以外の色々なものを見たことであの人の欠片くらいには触れられたような気はしたのでそれなりに満足

実は日動美術館自体にはそこまで期待はしていなかったけれど、普段行く都内の美術館と違い、森の中に建っているような所で、自然を活かした建築がされていてとても新鮮でした
(写真1、連絡通路、展示物以外は撮ってよかったのかな?駄目とは書いてなかった、と思うけど)

庭園に散らばる花びらはどれも新しく、植え込みも綺麗に刈られています
その中を、森林や竹林を背景にして多様なブロンズ像が並ぶ風景はとても絵になります、いい所でした

一通り見終わって午後2時、そこから大洗まで行って色々見るのは少し時間がきつかったのでその日は一旦帰還

◆◆◆

中休み1日取って日曜深夜、明日はマリンパーク行って早めに夕食、寿司でも食べようかな
なんて考えていたら不意に海から昇る日の出を見たくなったので深夜0時頃に出発しました

信号のある高速道路と悪名高い50号を、教習所で教えられた通りに「周囲に合わせた速度で」走っていたら到着は【自主規制】時、速すぎる

早く着いたならそれなりに見るものもあります、懐中電灯が無くて心配だったけれど手探りで夜の海を見に行きました

見えない夜の海へ歩いていくことの恐ろしさ、地図上では海岸だからいきなり防波堤からドボンして行方不明、なんてことにはならないとは思ってたけれど、もしかしたらは想像してしまうもの
道案内の標識の灯りがまた、深海を表したように真っ青で
行く手にポツンポツンと青い灯、振り返っても青い灯(写真2)

黄泉への路はひょっとしたらこのようなものなのかも、なんて思いましたね
青い灯の下、一人道、遠くの潮騒、次第に近づき

また少し歩くと、先の方に白い何かが横一文字に浮いたり消えたりしていました
そうすると、それまでザクザクと聴こえていた足音が、湿った砂に潜って、急に息を潜めまして
あとはもう、黙っていれば後ろから誰かが付いてきても全く気付かないような状態で

きっと昔の人なら妖怪を恐れたんでしょう、私は海岸をうろつく犯罪者を恐れます
でも引き金になった恐怖心は共通のものなのでしょう
五感のいくつかを失うのは、とても怖い

怖がりながら、黒い海岸で泡立つ白波に指先を少し触れて、舐めてみると確かに塩っぱい
雑味の多い、生きているもの、死んでいるもの、色々なものが混じったような、いかにもな海水でした

そのまま少しの間、こちらに打ち寄せては黒い浜に消える夜の波を眺めていました、時折振り返りながら
ですが流石に怖くて我慢できなくなったので、また青い灯を辿り、足早に引き上げました、周囲を警戒しながら

防波堤に上って、塩気に強い草むらを越えて、公園の植え込みを抜けて、車を見つけた時の安心感たるや
そのまま目覚ましをかけて、夜明けまで一時間ほど、浅く眠りました

◆◆◆

アラームが鳴る6分ほど前、空が明るくて目が覚めます
駐車場の向こうには、早起きして車からバーベキューやら何やらの道具を引っ張り出す、見知らぬ誰かさん達

それにしても、見知らぬ誰かが居るというのはいいものですね、私も人間です


続きはまたそのうち

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