【けっこう長文】例えば、シガルダ、彼女は本当に弱いのか？

つい最近こんな意見を数回聞きました
「シガルダは自分が呪禁を持っていないから弱い」
ほとんどの人がそう思うだろうし私も間違いでは無いとは思います、でも少し正確な意見では無いかなとも思います

この手の話が迷走しやすい理由は主に２つあって、１つは強い弱いの定義が人によって違う事
例えば私が考える「強い」はデッキに入れて一回以上試す気になる魅力があるかどうかです

２つ目はカードというものは強い弱いの２つに分けられるほど単純では無いという事です
例えば、除去耐性が無くて着地で大した仕事もしない高木の巨人は使われました
一方でスタンダード最強クラスの除去耐性を持つ終止符のスフィンクスは、あくまでそれなり
除去耐性や着地で仕事をすることは重いクリーチャーの強さを決める重要な要素ですが絶対的な基準ではありません、生き残れば勝てる事やデッキに噛み合っている事も同じくらい重要です

１つの欠点や長所を見すぎると間違えやすいのでカードを評価する時はもっと長い時間を掛ける事をお勧めしたいです、カードの種類は多いので１つ１つに時間を掛けられないというのはわかりますけど

例えば、私はシガルダをこういう風に評価しました
まず全体をざっと見ます、５マナ4/5飛行、自分以外の人間に除去耐性で２マナで人間を生産できる
ぼんやりと緑白人間に使うという事がわかります、次の環境は３色が大変なので使うデッキはひとまず緑白で良いでしょう


ここからが説明するのも考えるのも大変な部分で、他のカードとの比較や対戦相手の対応を考慮して評価する作業になります

4/5飛行を落とせる除去はご存知の通りかなりの数があります
けれどこのカードがおはようからおやすみまでウィニー生物で殴り続けるデッキに入ると少し事情が変わります

サイド後、相手は軽く生物を捌くカードを増やしつつシガルダも対処する必要に迫られます
前者はニマナ以下、後者は大抵３マナ以上の「大振りな」除去ですね
そうなると噛み合わない手札を背負わせられる可能性が出るのでシガルダは目に見えない除去耐性があると考えられます

そして軽量除去を抱えてシガルダが生き残った場合、２マナ1/1呪禁のトークンを延々と生産できるしサリアの副官等を合わせればリセット後のアフターケアとしても機能します

また、サイド後は黒が重いデッキなら衰滅や闇の掌握の投入も予想されるのでその手のデッキにサイドインするならシガルダの評価は更に上がります、競合相手のアヴァシンとも瞬速とタフネス５で明確に差別化できてますね
ついでにハンデス等も弾けます

見ただけの事から評価すると、「少なくとも」黒の濃いコントロールに対するアンチカードとしては有効に見えるというのがひとまずの評価です
使ってみればまた別の結論も出るのでしょう、赤執政に向かって平然と殴りに行けるサイズもあります

私はこの手のデッキを使うことはそうそう無いので経験もやる気も、ついでに根本的なプレイヤーとしての実力も無いからこの程度の深さの評価しかできませんが、カードが強いか弱いかを環境の蓋が開く前に判断する事は難しいという事、そして強いか弱いかという評価はあまりにも単純過ぎるということをひとまず主張したい

ついでに「強い」と「使われる」、そして「使いたい」や「好き」も全く別である事も主張しておきます、緑白がお通夜なら使われないけど緑白が好きな人なら使うのですから

難しい話なので伝えられない部分もあるし長くもなって申し訳無いけれど、ひとまずこの辺で

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おまけ、今更だけど今回のレアの評価はこんなもん
こんな話をした後で申し訳ないけど真面目に時間を掛けて評価したカードは少ないよ
下の需要は知らん、全く考えてない
★：これは良い…ゴクリ
◯：見た目より使われそう
無印：妥当
☓：え？何でこんな高いの？
？：デッキに引っ張られるカードなので今の時点ではなんとも

・白
◯永久の見張り：警戒がデカイ、ヘリオッドの槍は環境が悪かったけど今回は行けるのでは？

石の宣告：まろやかソープロ、ソーサリーでも２マナなら良さそう、比較対象はバウンスかな

？サリアの副官：人間考えるのめんどいから誰か考えて、性能は良いんだよ

？アヴァシン：なんというか…普通に強い？書くこと無いね、白のカードって恐ろしく興味を惹かれないし

青
溺墓での天啓：相手に選択肢があるカードは使い難い、略して相選難、ドロソとしては微妙だけどジェイスと一緒に墓地利用する路線で活きるかも

？忘れられた作品：ほぼ同上、重いけどやってる事凄いね、マッドネスで手札の消耗抑えられれば倍点

☓ジェイス：悪くないけど高すぎない？相変わらずライバルは自分自身、そっちが落ちればあるいは

★鎖鳴らし：現時点では相方が少ないけどスペックは高いので異界月後に期待したい、あとイラストがかっこいい

◯教団の歓迎：ジェイスと愉快な仲間達、サイクルの中では表が微妙だけどアド取れるマッドネスは見た目より全然強いと思っている

・黒
☓精神病棟の訪問者：シンボル緩いニマナ3/1は少ないけど他と極端な差があるようには見えない、少し落ちるのでは

？戦墓の巨人：青黒ゾンビを強烈に牽引する１枚、牽引して前進するかは知らん、ゾンビなので

◯末永く：２体なのでリアニ以外でもミッドレンジのフィニッシャーも含めて色々使えそう、何かのついでに買っておくには最適

★床下から：表でもコスト相当の働きはするし裏ならゲインするし2/2なので実質Xの３倍が出る猛火、多分マッドネスの中で一番スペック高い

☓無情な死者：マナを使うのでアド源と言うのには抵抗がある、２マナ2/2威迫のボディは悪くないけど主役のカードでは無いしデッキも選ぶので過剰評価に見える

★精神壊しの悪魔：４マナ4/5飛行トランプル舐めんな、空飛ぶ包囲サイだぞ、構築頑張って達成する価値は十分あるわ

餌食：相選難、インスタントは偉いけどね、私は破滅の道を使うけど昂揚のためにインスタント増やしたいならアリかと

★★★★★★★★★★★★★十三恐怖症：強いって、強い強い、私ではない誰かが証明してくれるよ、どうぞどうぞ！

・赤
アヴァシンの裁き：アグロを捌くためにサイドから入るかタフ２しか見ないような環境なら、マナ伸ばして使いたいけどそうするとマッドネスの手段が無い、悪くはないけどなんとも中途半端なのでやっぱりジェイスに頼もう

☓黄金夜の懲罰者：メインから使うには結構勇気がいる、リスクとリターンが割に合わない、サイドから積む可能性はあるけどそれには少し高いよね

災いの狼：ダブシンなのでほぼ赤だけで昂揚を達成する必要がある、それはしんどいので２マナ2/2先制として使い、後半に昂揚することになりそう、あとちょっと上がってもいい気はするけどまあ妥当だろうか

罪を誘うもの：総合力は高いけどちょっと使ってみないとわからないタイプだね、土地の伸びにはそこまで影響しないけど土地の伸びが止まると不利な選択を選ばされるのが難点、３マナ以下で裏目の激しいカードはあまり好きじゃないので私は買いません

悪魔の棲み家の狼：元々安いから妥当だとは思うけど、もうちょっとなんとかならなかったのかなあ…闇住まいが活かせない赤の５マナ域として…？プレイヤーに飛ばせないから何か変なことも出来ないし、嫌なデザイン

・緑
？死天狗おじさん：結構強めの葉光らせ、昂揚するならさっさと墓地肥やしたいのでオマケ程度に昂揚するデッキ向けという感じ、昂揚って書いてあるカードは一律で？を付けたい感

◯容赦無い泥塊：素の性能がそこそことはいえちょっと貧弱感はあるので除去多めの昂揚で中盤の削り役に採用するのが良いだろうか？なんだかんだで３マナ3/3を超える生物ってそんなにいないし見た目よりは強そう

★銀毛の援護者：デフォのトランプルも偉いし擬似的な除去耐性もあるし自分でパンプ撃ってもいい、？か★か迷ったけど果敢や怒涛向けのカードがプールに多いし鱗の後釜的な運用も見えるので今回は★

◯不屈の追跡者：第二のクルフィックスの狩猟者になれるか？回り出すと自分で土地を引き込めるし引いた土地は調査用マナにあたるしで中々いい動き、調査ばらまく力も高いので良いカード

◯ウルヴェンワルドのハイドラ：まろやかタイタン、一押しとまでは行かないけど待ち望んでいたタイプの生物、土地の選択肢は豊富だし到達は硬いし土地ブーストの種類は減るけど7/7以上はあっさり行ってしまうのでとても良い、現時点でそこそこ高いのでこれ以上はそこまで上がらないとは思うけど

・多色、土地
★ソリン：今回で二番目に過小評価されてるカードだと思う、普通に上から下まで強いよ、使い捨て火力でも十分、２枚は安定して使えるし３枚も無くはないと思っている

★ウェストヴェイルの修道院：今回一番過小評価されていると思う、上から下どころか裏側まで強い、何よりも伝説でもないアンタップインの土地という事が強い、トークン生成は継続したアドというより５体目を並べるための煽りとしてだけど、餌を用意してメインに入れば着地からコストの支払いまで一直線でそのまま殴ってダメージレースをぶちこわして本体を２パンで落とせる